現在、2019年10月の消費税増税を機に始まった「キャッシュレス・消費者還元事業」が開催中ですが、これは2020年6月末に終了します。その後の2020年9月からのキャッシュレス決済の新たな施策として「マイナポイント事業」が開始されます。
「マイナポイント」とは、マイナンバーカードを持っている人が、カードとは別に発行される「マイキーID」と紐づけたキャッシュレス決済を使うと、事前チャージor支払いで25%相当のポイントを還元するという制度です。かなりの高還元率で話題ですが、ポイント還元までに、利用者の申請や設定がたくさんあります。
今回の記事では、現時点でわかっている分の情報のマイナポイントの詳細と、ポイント還元までの流れについて説明します。
引き続きキャッシュレス決済をお得に利用したい人は参考にしてみてください。
各社の上乗せポイントの詳細まとめはコチラから↓

- 「マイナポイント事業」とは
- マイナポイントとは
- マイナポイントの期間
- マイナポイントの付与率と上限
- マイナポイント対象者は?
- マイナポイント対象のキャッシュレス決済
- マイナポイントに紐づけできるキャッシュレス決済は1サービスのみ
- マイナポイントの仕組み
- マイナポイント事業の目的は?
- マイナポイントのメリットは?
- キャッシュレス・消費還元事業とは別物
- マイナポイント制度を利用するには
- マイナンバーカードとは
- マイナンバーカードでできること
- マイナンバーカードの有効期限
- マイナンバーカード申請方法
- マイナンバーカードを紛失した場合
- マイナンバーカードはセキュリティが高い
- マイナポイント制度のスケジュール
- マイナポイントの覚えておきたいポイント
- まとめ
「マイナポイント事業」とは
オンラインでの確定申告の手続きや、身分証明書として利用できるマイナンバーカードですが、存在は知ってはいるけど、持っていない、という人が多いと思います。
2016年に交付がスタートしていますが、発行済の枚数は1965万枚(2020年2月25日時点)で取得率は約15%で、6人に1人しか持っていない計算になります。
そこで、普及促進の目的で総務省がキャッシュレス決済事業者と連携し、マイナンバーカード保有者を対象にポイント還元を行います。これは「マイナポイント事業」と呼ばれ、2020年9月から2021年3月末までの7か月限定で実施される予定です。最大20,000円分の買い物での利用・チャージに対し5,000ポイント(5,000円相当)が付与され還元率は25%となります。所得や年齢などの制限なく、国民全員が対象となる事業です。紐づけされるキャッシュレス決済21サービスも発表されました。
マイナポイントとは

「マイナポイント」とは国が実施する消費活性化策「マイナポイント事業」でもらえるポイント制度のポイントです。
マイナポイントは、キャッシュレス決済を通じて獲得でき、国から消費者に対して直接付与されるのではなく、PayPayなどのキャッシュレス決済事業者から付与されます。
2020年2月19日にマイナポイントの還元対象となる決済サービスが総務省から発表され、現時点では「PayPay」や「Suica」、「楽天ペイ」など21種類の決済サービスが対象となっています。
ポイントをもらうには、マイナンバーカードを役所で発行して、カードと一緒に発行される「マイキーID」をキャッシュレス決済に設定しないといけません。
マイナポイント申込みページで「利用したいキャッシュレス決済サービス」を選択し、選択したキャッシュレス決済にチャージをしたり、買い物をしたりするとマイナポイントが付与されます。ちなみに、キャッシュレス決済事業者によっては、「チャージのみに対応」や「後払いのみに対応」とばらばらで、マイナポイントの付与されるタイミングや利用方法、最低利用額などもそれぞれの決済サービスごとに決められます。
出典:総務省ホームページ「事業概要」
マイナポイントの期間
マイナポイントが付与されるのは2020年9月から2021年3月までの7ヶ月間の予定です。2020年7月から申し込みがスタートします。
マイナポイントの付与率と上限

マイナポイントの付与の内容で明らかになっていることは、ポイント還元率が25%で最大付与上限が5,000円相当分ということです。
なので、最大ポイントをもらうには2万円のチャージまたは支払いまでということになります。
マイナポイント対象者は?
対象となるのは「マイナンバーカードを取得したマイキーIDを設定した人」です。それ以外の有効期限などの具体的な内容は検討中です。
マイナポイント対象のキャッシュレス決済
引用元:https://mynumbercard.point.soumu.go.jp/about/payment_service/
2020年2月19日時点でのマイナポイントの対象となるキャッシュレス決済サービスは、下記のとおりです。2020年3月末まで事業募集をしていましたが、4月以降も対応できる
事業者の問い合わせは受け付けるみたいなので、現状(2020年4月)での一覧になります。
PayPay・dポイント・au PAY といった大手キャリアのバーコード決済、nanaco・WAON・楽天Edy・Suicaなどの電子マネーなどその他銀行系など、有名どころのキャッシュレス決済はすべて加入しているので、普段使いでポイント獲得&消化できそうですね。
マイナポイントに紐づけできるキャッシュレス決済は1サービスのみ
マイナポイントと紐づけできるキャッシュレス決済は1サービスのみです。例えばPayPayを選んだ場合、PayPayにマイナポイントの設定をして、期間中にPayPayを使った場合に、25%の還元率でPayPayボーナスが付与されます。(期間中上限5,000円まで還元)
付与のタイミングや、通常のポイントとの併用などは、キャッシュレス決済ごとの取り決めがされる予定です。
マイナポイントの仕組み
マイナポイントの原資は国費です。民間のスマホ決済事業者と連携し、マイナンバーカードを持っている人限定のポイント付与する仕組みです。マイナンバーカードの本人確認機能と「マイキーID」を利用して、マイナポイントを付与します。
公的認証サービス「JPKI」で本人確認
マイナンバーカードに記録されている電子証明書で、ネット上の手続きなどで本人確認ができます。公的認証サービス「JPKI」といい、マイナンバー自体は使用しません。
JPKI対応のICカードリーダーがあれば、自宅でも登録可能です。パソコンを接続してマイナンバーカードをセット後、マイキープラットフォームポータルサイトにて「マイキーID」を設定します。自分で決めた英数字8桁を入力して設定すると、マイナポイント制度の対象者になります。
スマホ決済を利用するとマイナポイントが付与される
マイキーIDを設定した人が「○○ペイ」などのキャッシュレス決済サービスを利用すると、マイナポイントとして、各キャッシュレス決済でのポイントで「マイナポイント」が付与される仕組みです。例えば、「PayPay」を選択すると、マイナポイントは「PayPayボーナス」で還元される仕組みですね。
マイキーIDの登録・設定方法
マイキーIDを設定する際に、マイナンバーカード取得時に設定した「利用者証明用電子証明書暗証番号(4ケタ)」が必要になります。スマートフォンで登録する場合は「Google Play」から「マイキーマイページアプリ」をインストールします。現在は、公的個人認証サービスに対応しているICカードリーダライタが必要になるなど、マイキーIDの取得が少々めんどうです。そのため、総務省では、簡単に設定できるアプリを順次リリースすることを予定しています。スマートフォン・パソコンどちらで登録しても手順は同じです。マイキーIDの作成・登録ができるコーナーを設けている自治体もあります。
マイナポイント事業の目的は?
では、この「マイナポイント事業」の目的はなんでしょう。以下の3つが挙げられています。
目的①消費の活性の促進
2020年6月末以降、キャッシュレス決済によるポイント還元事業が終了し消費行動の減少が予想されています。その対策としてマイナポイントの活用が考えられています。
目的②マイナンバーカードの普及率の促進
総務省の発表によると、マイナンバーカードの普及率は15%(2020年1月20日現在)とかなり低めの状態です。この発行普及率を上げるためでもあります。
マイナポイントの申込みにはマイナンバーカードが必要なため、この事業によるマイナンバーカード普及率UPを目指しています。
目的③キャッシュレス化の促進
日本ではキャッシュレス決済が増えてきたもののまだまだなのか、より推進するためにマイナポイント制度が活用される様子です。キャッシュレス・消費者(ポイント)還元事業が終了しても継続するあたり、キャッシュレスの推進ともいえます。マイナポイントの利用には、キャッシュレス決済を行うことが前提なので、マイナポイント事業をきっかけとして、キャッシュレス化を促進させようという意図があります。マイナンバーカードを持っているだけでは対象にならないので注意が必要です。
マイナポイントのメリットは?
マイナポイントのメリットは、25%の高還元率です。現状では他のキャッシュレス決済と比較しても圧倒的な還元率だと思います。
ただ、具体的なポイントの購入条件や有効期限などは未定のため何ともいえませんが、最近のポイント還元はよくて20%なのでそれを超える25%はメリットとなります。
キャッシュレス・消費還元事業とは別物
消費税増税対策の「キャッシュレス・消費還元事業」と「マイナポイント事業」は別物です。
「キャッシュレス・消費還元事業」は2020年6月末で終了し、その後7月から「マイナポイント事業」の申込が開始となり9月から3月までの期間限定の開催となります。
ポイントの内容も異なる可能性もあるので注意が必要です。
マイナポイント制度を利用するには
マイナポイント制度を利用するには、スマホを利用したキャッシュレス決済が前提とされています。参加方法は以下の通りです。
- マイナンバーカードの申請・取得
- マイキーIDの登録・設定
- マイキー管理ソフトのインストール
- マイナンバーカードの読み取り
- 暗証番号の入力
- マイキーIDの生成
マイナンバーカードとは
マイナポイントの前に、そもそもマイナンバーカードとは一体何のためのものなのか?
個人番号が記載された顔写真付のカードです。マイナンバーカードは国内に住む全ての人に割り当てられた12桁のマイナンバー(個人番号)と、顔写真や住所・氏名・性別・生年月日が搭載されたICカードです。国民一人一人に個別のナンバーを振り分けて、税金・保険・年金などを管理する目的です。行政関係の処理の効率化のメリットがあり、マイナンバーカードの活用でデジタル社会にするための取りくみです。
マイナンバーカードでできること
マイナンバーカードを発行することで、「マイナポイント」の他になにができるのかみてみましょう。今後マイナンバーカードが色々なところで役立ちます。
健康保険証としても使えるようになる
マイナンバーカードは、令和3年3月末から健康保険証として使える予定です。さらに、お薬手帳機能もあり、確定申告での医療費控除の手続きもできるよう検討予定とのこと。
全国約22万の病院や薬局にカードの読み取り端末の購入などの助成する方針が検討されています。また、令和5年3月末までに全ての医療機関などでの導入を目指す方針です。
出典:首相官邸-マイナンバーカードの普及とマイナンバーの利活用の促進に関する方針(案)
身分証明書として使える
運転免許証のように写真付カードのため身分証明書として使えます。例えば、銀行の口座解説で身分証明書が必要なときもマイナンバーカードでOKです。
証明書の交付
住民票の写し・印鑑登録証明書・戸籍証明書(全部事項証明書、個人事項証明書)等をコンビニのマルチコピー機で交付できます。
行政サービスを自宅で受けれる
(マイナンバーを読み取れるスマホ、ICカードリーダライタが必要)
マイナポータルに登録することで、予防接種のお知らせ、児童手当等の現況届、健康診断の申込、保育施設の利用申込等の介護・子育てに関する手続きを役所に行かなくても
家で電子申請できます。2020年末頃までに年末調整も電子申請できる予定です。
確定申告の電子申請できる
(マイナンバーを読み取れるスマホ、ICカードリーダライタが必要)
e-Taxという国税庁のサイトから、ソフトをダウンロードし、マイナンバーを読み取ると確定申告をすることができます。入力作業はソフトに従い入力するだけで、計算はソフ
トが自動でやってくれるため、ふるさと納税や医療費控除、住宅ローン控除(1年目)など簡単な還付手続きができます。e-Taxを行うには、別途マイナンバーカードに署名用
電子証明書を付ける必要があります。(カード内に格納されるICチップに英文字と数字の組み合わせた暗号を登録、更新が必要)
今後も、マイナンバーでできることが増えていく予定となっています。
【豆知識】自治体ポイントとは?
マイナンバーカードに既に導入されている「自治体ポイント」ですが、知らない人も多いと思います。自治体ポイントは、市町村・都道府県単位で導入されているものです。地域経済応援ポイント協力会社のポイントを好きな自治体ポイントへ交換したり、自治体の活動に参加すると自治体ポイントが付与されます。貯めた自治体ポイントは、限定された地域や観光・オンラインで利用できますが、日本全国での利用はできません。自治体ポイントの有効期限はポイント交換成立より300日間です。「マイナポイント」はこの自治体ポイントとは異なり、全国共通で利用できる便利なポイントです。
マイナンバーカードの有効期限
マイナンバーカードには実は2つの有効期限があります。
①カード自体の有効期限10年
マイナンバーカードそのものの有効期限は、20歳以上の場合は発行の日から10回目の誕生日までとなります。
②ICチップの有効期限5年
マイナンバーカードのICチップに内蔵された電子証明書の有効期間は、発行の日から5回目の誕生日までとなります。
2つの有効期限があるのは正直面倒ではあります。
有効期限が切れると更新手続きが必要ですが、発行・更新ともに手数料はかかりません。通知カードの記載で変更がある場合は、本人確認証持参で変更手続きが必要です。
マイナンバーカード申請方法

マイナンバーカードの申請は、パソコン・スマホ・郵便・証明写真機から行えます。マイナンバーカードの交付申請をして、市役所などからの交付通知書が発送されるまで約1ヶ月くらいかかります。交付申請書や写真に不備などがあった場合、1ヶ月以上かかることもあります。
私の場合、印鑑証明の発行でついでに役所で発行しました。マイナンバーカードがあれば、コンビニでも住民票は発行できるとかで、便利だなと思って発行した次第です。
そのときは、その場で写真を撮られて、撮り直しもさせられたので結構厳しい印象でした。前髪が目にかかりすぎとかいう理由で…。自己申請の際はどうなるんだろう?という印象でした。その後、自宅に本人限定受け取りの郵便で届きました。各自治体によって細かいところは違うかもしれないので、問合せしたほうが早いかもしれません。
では、マイナポイントの申請から利用までの流れをを4つのステップに分けて解説します。
【STEP①】マイナンバーカードを取得する
マイナポイントに申込むためには、「通知カード」ではなく「マイナンバーカード」が必要です。つまり、マイナンバーカードを発行しないといけません。
通知カードと一緒に送付されてきた「個人番号カード交付申請書」に必要事項を記載して申請したり、次のような方法で申請することができます。
■郵送で申請する
- 個人番号カード交付申請書に署名または記名・押印
- 顔写真を貼り付け
- 郵送
■スマホで申請する
- スマホのカメラで顔写真を撮影
- 交付申請書のQRコードを読み込み
- 申請用Webサイトにアクセス
- 画面に従い入力する
■パソコンで申請する
- 顔写真をデジタルカメラなどで撮影
- 申請用Webサイトにアクセス
- 画面に従い入力
■役所に直接行って申請
各役所によっては、直接行って発行することも可能です。私の場合、担当者が写真も撮ってくれたのでわざわざ写真を持参する手間もありませんでした。
マイナンバーカードは、申請から交付まで通常1ヵ月程度かかります。マイナポイント開始時期が近づくと混みあう可能性があるので、お早めに申込んでおいたほうがいいかもしれません。キャッシュレス決済手段(デビットカードや電子マネーなど)も準備しておきましょう。
【STEP②】「マイキーID」を設定する
マイキーIDとは、マイナポイント付与のために必要な認証IDのことです。マイキーID設定の手順は次の通りです。
①設定に必要な環境を準備する
設定は、スマホかパソコンで行うことができます。スマホの場合は、「マイナポイントアプリ」をインストール。パソコンの場合は「マイキーID作成・登録準備ソフト」をインストールします。「マイキーID作成・登録準備ソフト」は総務省の専用サイトからインストールできますが、パソコンと「公的個人認証サービス対応のICカードリーダライタ」が、別途必要となります。
■パソコンの場合
マイキープラットフォームから設定を行います。「マイキーID作成・登録準備ソフト」が必要ですが、これもマイキープラットフォーム上からダウンロードできます。
パソコンから設定を行う場合、別途ICカードリーダライタを用意したうえでマイナンバーカードを読み取ります。このとき、マイナンバーカードの受け取り時に設定した暗証番
号を入力するとマイキーIDの設定が完了となります。
【マイキープラットフォームはココから】
■iPhoneの場合
「マイナポイント」と「JPKI利用者ソフト」という専用のアプリをダウンロードし、アプリ上からマイキーIDを設定します。パソコンのようにICカードリーダライタは必要ありませんが、利用できるのはiPhone7以降の端末に限られます。マイナポイントアプリを起動し「マイキーIDの発行」をタップ。マイナンバーカードをiPhoneで読み取るとマイキーIDが発行されます。
■Androidの場合
AndroidもiPhoneと同様に、「マイナポイント」と「JPKI利用者ソフト」をダウンロードしたうえで設定します。こちらもマイナポイントアプリを起動後、「マイキーIDの発行」をタップ。マイナンバーカードをスマートフォンで読み取るとマイキーIDが発行されます。
ちなみに、マイキーIDの設定方法がよく分からないという方のために、各自治体ではマイキーIDの設定をサポートしてくれる専用の窓口も開設されています。
②マイナンバーカードを読み取る
スマホの場合は、マイナポイントアプリでカードを読み取ります。パソコンの場合は、ICカードリーダライタでカードを読み取ります。
③暗証番号の入力
マイナンバーカード受取りの際に設定したパスワードを、数字4桁で入力します。
④マイキーID設定完了
暗証番号を入力することで、予約が完了します。予約が完了すると、マイキーIDが自動で付与されます。マイナキーは、自動で割り振られる8桁の半角大文字英数字で、自分で好きなIDに設定し直すことも可能です。
マイナンバーではなく、マイキーIDという別のIDが必要
マイナンバーカードを無事手にしても、まだマイナポイントの手続きは完了していません。マイナンバーカードを手に入れたあと、ネット手続きを行うことで、「マイキーID」という別のIDが発行されます。このマイキーIDとキャッシュレス決済を紐づけることで、初めてマイナポイントの申し込みが完了します。マイキーID発行のために、プラスチック製のICカードであるマイナンバーカードを読み込んでデータにする必要があります。マイナンバーカードを読み込むには、2つの方法があります。
■ICカードリーダーライターを使う方法
まず、マイナンバーカードの読み込みには専用のソフトをPCへダウンロードします。ソフトがダウンロードできたら、ICカードリーダーライターをPCに接続してマイナンバーカードを差し込み、カード情報を読み込みます。ICカードリーダーライターを持っていない場合、新規に購入すると3,000円ほどかかってしまうのがネックです。
■公的認証サービス対応のスマホを使う方法
公的認証サービス対応のスマホから専用アプリをダウンロードし、マイナンバーカードを読み込みます。公的個人認証サービス対応のスマホは、第1報をお伝えした2019年9月より増えています。一部iPhoneが対応になったのは朗報です。ですが、まだ全ての機種に対応しているわけではありません。(参考元:公的個人認証サービス)
【STEP③】マイナポイントの申込みをする
マイナポイントの申込みは2020年7月の予定です。自分で利用したいキャッシュレス決済サービスを一つ選んで申込みます。PayPay・FamiPay・nanacoなど主要なキャッシュレス決済がそろっているので選べる選択は広いです。
【STEP④】2020年9月~利用開始予定を待つ
9月から選択したキャッシュレス決済サービスで、チャージもしくは支払いをすると、25%のポイント還元を受けることができます(上限5,000円分)。獲得したポイントは、各キャッシュレス決済のポイントで買い物で利用できます。ポイントを獲得できる期間は2021年3月までの期間限定になります。
マイナンバーカードを紛失した場合
マイナンバーカードを紛失した場合は、利用を一時停止することができます。コールセンターに電話すると、365日24時間いつでも一時停止することができます。文字の掘り方やパターンなどにより、偽造防止抑制しています。複雑な造りなので偽造は困難なレベルです。ICチップには必要最低限の情報だけ記録されていて、プライバシー性の高い情報(税金や年金)などの情報は記録されない仕組みとなっています。
マイナンバーカードはセキュリティが高い
マイナンバーカードには、盗取防止機能が搭載されていて不正使用されると記録された情報を自動的に消去することができます。利用するには暗証番号が必要ですが、間違った暗証番号を一定回数入力すると、ロックがかかります。ここで銀行のキャッシュカードと同じ話になりますが、生年月日などわかりやすいものにしてしまうと不正されてしまうので、自分でも危機感をもって設定しましょう。しっかりとしたセキュリティがあるので万が一紛失した場合は、慌てずにコールセンターに連絡しましょう。
マイナポイント制度のスケジュール
引用元:https://mynumbercard.point.soumu.go.jp/
マイナポイント制度のスケジュールは図のように予定されています。最大の注意点は、マイナンバーカードの交付に1か月程度の時間がかかるというところです。この時間を計算に入れておかないと、期間中にポイント還元を受けたくても「間に合わない」ということもありえます。7月前に手元に用意しておかないと開始してからだと混みあって1カ月以上かかる可能性もあります。
マイナポイントの覚えておきたいポイント
設定をしてしまえば、簡単ですがいくつかの注意点をまとめておきます。
マイナポイントは予算の上限に達した場合募集締め切りの可能性もある
「マイナポイント政策」のポイント還元の国の予算は2000億円です。この金額を1人あたりの還元上限5000ポイント(5,000円相当)で割ると4000万人分となります。
言い換えると、マイキーIDの発行数が4000万に達した(予算の上限に達した)段階で締め切る可能性があると公式サイトにも明記されています。ちなみに、2020年2月25日時点のマイキーIDの発行者数は14万人なのでまだまだ余裕はありそうですが、これから増えますね。ただマイナンバーカードの発行を推進したい理由があるので、どちらかというと2000億円に達したら終わるかも?というほうが可能性が高そうですね。auPAYみたいに速攻終わるのはやめて欲しいと願うばかりです…。
マイナポイントに年齢制限はないが1つの決済サービスで紐づけできるマイキーIDは1つ
マイナンバーカードとマイキーIDは、年齢問わず日本に住民票があれば誰でも発行できます。未成年の家族の分も登録できるの?という話になりますが、現在未定です。
もし、未成年も対象となった場合の話ですが、両親と子ども2人の4人家族の場合、1世帯で最大20,000ポイント(20,000円相当)のポイントがもらえます。しかし、注意しないといけないのが、1つの決済サービスに紐づけできるマイキーIDは1つという点です。例えば、「Suica」を選んだ場合、「JE305 0000 0000 0000」という風にカード1枚づつに17桁のID番号が割り振られています。この1つのSuicaに家族全員分のマイキーIDのひも付けはできません。なので、1人が対象となっているキャッシュレス決済を4つ選んで使うか、夫婦2人がそれぞれ2つ選んで使うしかないです。
決済サービスごとに、還元の対象となる利用法が「買い物での支払い」か「チャージ」か定められるマイナポイントの還元に関しては、対象のキャッシュレス決済の事業者側が、「実際の支払いに対して還元」か「チャージだけ還元」かを決めます。
なので、選んだキャッシュレス決済側が「実際の支払いに対して還元」という条件があれば、チャージしてもポイントはもらえない!という事です。その条件はまだ各社未定で、決済サービスを選択する2020年7月までに公式サイトで公表されるでしょう。その際は、自分がどっちの方が使いやすいか考えてから選ばないと使いづらくなる場合もあります。
マイナポイントの付与は2か月以内・有効期限は3か月間
今回のマイナポイント事業で付与されるポイントは、自分で選んだキャッシュレス決済のポイントです。ポイント付与のタイミングや、ポイントの有効期限は各事業者で決めることになります。ただ政府側の条件として「ポイント付与は利用後2か月以内」「有効期限は少なくとも3か月間」としているのでこの範囲内になるのは間違いなさそうです。
まとめ
マイナンバーカードの普及や景気対策に向けて予定されているマイナポイントについて紹介してきました。まだ細かい詳細は決まっていないので何ともいえませんが、せっかくの機会なのでマイナンバーカード自体は発行しておいてもいいのかな?いう印象です。一度ひも付けると原則変更はできないので、どのサービスが自分で利用しやすいのかを考えないといけませんが現状未発表です。今後のキャッシュレス決済との条件も、よさそうなら登録すればいいしあんまり~な感じなら登録しなくてもいいわけです。
ここで重要なのが、何回も繰り返していますが、「マイナンバーカードを発行するのに時間がかかる」ということです。身分証にもなるので持っていても損はないですよね。発表を待っている間にマイナンバーカードは届くと思います。今後の発表に期待してみましょう。


