キャッシュレス決済が次から次へと急激に増えました。
「もぅ、何が何だかわからない!!!」「スマホのアプリが増える一方!!!」そんな方が多いのではないでしょうか?そこで、一旦整理してみましょう。
今回は、キャッシュレス決済をカテゴリー別に解説します。
キャッシュレス決済とは
キャッシュレス決済を分かりやすく言えば、「現金に触れることなく支払いができるもの」といったイメージです。どうして、「現金を直接触らず支払う」ことに意味があるのか?そこはやはり「便利さ」が1番に挙げられます。メリット・デメリットで比較してみましょう。
メリット
- 小銭を持たなくて良い
- お金の出し入れの手間がない
- 現金を落とすリスクがない
デメリット
- IDの乗っ取りで不正に使用される可能性が0ではない
- スマホのバッテリーが切れた場合使えないときもある
「1回は使ってみたいな!」「今のキャッシュレスより便利なやつがいい!」など、自分に合ったキャッシュレス決済を見つけたい人のために、キャッシュレス決済を大まかに解剖してみます!まずは、軽く境界線をつけて分類してみます。が、線引きが多くてややこしいので、いろんな角度で分類してみます!今回は3つの分類でわけてみました。

①決済端末で分類
②支払方法で分類
③ケータイ機種で分類
キャッシュレス決済を決済端末で分類
※表は横にスライドできます。
①クレジットカード | ②デビットカード | |
利用形態 | プラスチック カード |
プラスチック カード |
支払方法 | ポストペイ (後払い) |
プリペイド (先払い) |
内容 | JCB、VISA、MASTER、 AMEXなどの国際ブラン ドが付いたプラスチック カード |
銀行などが発行するデ ビットと記載してある プラスチックカード ※通信のために国際ブランドが記載 |
発行元 業種 |
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限度額 | カード会社が決めた 限度額内 |
連携する銀行口座 の残高内 (上限あり) |
支払日 | 月締 月払い式 |
口座から即時 引落とし |
審査 | 【必要】 ※収入やクレジットカード の利用履歴など審査 |
【不要】 ※発行元となる金融機関 の口座が必要 |
審査対象 | 18歳以上 | 年齢条件 15歳以上 (高校生以上~) |
決裁方法 | 加盟店専用の専用の ネットワーク回線や カードリーダーに カードを通す。 |
専用のネットワーク回線や カードリーダーにカード を通す |
メリット |
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デメリット |
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国際 ブランド |
JCB/VISA MASTER AMEX/銀聯 ダイナースクラブ |
VISA JCB |
代表的な 商品名 |
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利用店舗 範囲 |
広 | 中 |
※表は横にスライドできます。
③プリペイドカード | ④非接触IC決裁 (電子マネー) |
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利用形態 |
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支払方法 | プリペイド (先払い) |
チャージ (先払い) |
ポストペイ (後払い) |
内容 | カードにプリペイドと記載 してある先払い式のプラス チックカード。 ※通信のために国際ブランドが記載 |
先払いで入金額内での利用 が基本、クレジットカード 連携で後払いも可能でオー トチャージも可能。 |
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発行元業種 |
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限度額 | チャージした 金額内 ※上限があるものもある |
チャージ 残高内 |
各電子マネー 会社が設定し た限度額内 |
支払日 | チャージ残高から 即時引落とし |
チャージ残高から 即時引落とし |
連携したクレジット カードの支払日 |
審査 | 【不要】 | 【不要】 | 【必要】 クレカの審査 |
年齢制限 | 中校生以上~ ※年齢条件がないものもある |
16歳以下は親の 同意があればOK |
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決裁方法 | 専用のネットワーク 回線やカードリーダー にカードを通す |
無線通信系技術のNFCや Felicaなどの専用の端末 にかざす |
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メリット |
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デメリット |
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一部アプリはandroidでしか使えない | |||
国際 ブランド |
VISA JCB MASTER |
- | |
代表的な 商品名 |
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利用店舗範囲 | 狭 | 広 |
※表は横にスライドできます。
⑤QRコード決済 (スマホ決済) |
⑥キャリア決済 | ||
種類 | スマホ | スマホ | |
支払方法 | チャージ (先払い) |
ポストペイ (後払い) |
ポストペイ (後払い) |
内容 | 先払いで入金額内での利用と クレジットカードを連携で後 払いやオートチャージも可能。 スマホアプリが必須でバーコ ードを読み取り決済できる。 |
利用代金を契約している 携帯会社の通信料金とま とめて支払できる |
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発行元 業種 |
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通信系 | |
限度額 | チャージ 残高内 |
各QRコード決裁 会社が設定した 限度額内 |
各キャリア会社が 設定した限度額内 |
支払日 | チャージ残高から 即時引落とし |
連携した ・クレジットカードの支払日 ・通信会社の支払日 |
各キャリアごとの支払日 ※クレジットカード決済 の設定の場合はクレジッ トカード会社の引落日 |
審査 | 【不要】 | 【必要】 クレカの審査 |
【必要】 各キャリア会社 |
年齢制限 | 未成年は親の同意 があればOK |
年齢によって 上限あり |
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決裁方法 |
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サイトの決済 画面で入力 |
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メリット |
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デメリット | チャージ が手間 |
上限がある ものもある |
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国際 ブランド |
― | ― | |
代表的な 商品名 |
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利用店舗 範囲 |
中 | オンラインの 提携ショップ |
① クレジットカード
クレジットカードは、現金不要で後払いができるカードです。カード会社の審査が必要で発行までに時間と手間がかかりますが、今はネットで即日発行もできるものもあります。利用店舗が一番多く、限度額を気にすることなく(個人個人でクレジットカード会社が決めた上限はあり)海外でも利用できます。ただ、スキミングなどのリスクや、サイン・暗証番号の手間があります。
最近では、ApplePayなどに登録しておけばカード不要で買い物ができますが、利用できる店舗や限度額に制限があります。
【メリット】
- 利用店舗が多い(海外もOK)
- 限度額を気にせず使える
- 支払回数が選べる
(一括・分割・リボ) - ネット回線不要
【デメリット】
- 発行まで時間と手間がかかる
- サインや暗証番号が手間
※少額の場合不要(店舗による) - スキミングのリスク
- 持ち歩く手間
楽天カード
リクルートカード
PayPayカード
セゾンカード等
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② デビットカード
デビットカードは、金融機関が発行している「デビット」と記載してあるカードです。国際ブランドが記載されていますが、クレジットカードのように後払いができるわけではなく、あくまでもカードの通信のために国際ブランドのシステムを借りているだけです。このカードを利用するには、金融機関口座に現金を先入金しておきます。店舗などで利用すると、即時通帳から引落しされるので通帳に残高がないと利用できません。残高が足りないとカード利用時に「エラー」となり使えないので、残高を把握しておかないといけません。
先入金のためクレジットカードのような審査が不要なので未成年やクレジットカードが発行できない人でも持つことができます。
記載されている国際ブランドの加盟店で利用でき、表向きはクレジットカードと同じ使い方になります。お会計の際は「クレジット・一括で」と言って決済ができます。
【メリット】
- 使い過ぎの心配がない
- 未成年でも発行できる
- ネット回線不要
【デメリット】
- 発行まで時間と手間がかかる
- 暗証番号が手間
- 持ち歩く手間
- 残高がないと利用不可
- 支払回数は一括のみ
- 上限があるものもある
VISAデビット
JCBデビット
各銀行デビット等
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③ プリペイドカード
プリペイドカードは厳密に言えば2種類ありますが、今回比較するのは、国際ブランドのマークがついた「プリペイド」と記載してあるプラスチックカードのほうです。国際ブランドが記載されていますが、クレジットカードのように後払いができるわけではなく、あくまでもカードの通信のために国際ブランドのシステムを借りているだけです。このカードを利用するには、発行元のカード(もしくはアプリ)に現金を先入金しておきます。店舗などで利用すると、即時残高から引落しになるのでここに残高がないと利用できません。残高を把握して使わなくてはいけません。先入金のためクレジットカードのような審査が不要なので未成年やクレジットカードが発行できない人でも持つことができます。使える対象年齢が他のキャッシュレス決済の中では低く、中学生から持つことができます。
記載されている国際ブランドの加盟店で利用でき、表向きはクレジットカードと同じ使い方になります。お会計の際は「クレジット・一括で」と言って決済ができます。
【メリット】
- 使い過ぎの心配がない
- 未成年でも発行できる
- ネット回線不要
- 入金方法が多種
【デメリット】
- 発行まで時間と手間がかかる
- チャージや暗証番号が手間
- 残高がないと利用不可
- 支払回数は一括のみ
VISAプリペイド
Mastercardプリペイド
dカード プリペイド
au PAYプリペイド
ソフトバンクカード等
似たようなプリペイドカードの分類として、タリーズカード・i Tunes Card(Appleサイト限定)・AppStore Card(Appleストア限定)オンライン/実店舗・Amazonギフト券(Amazon限定)・Vプリカギフト(オンライン限定)もありますが、こちらは店舗限定or提携店専用の「プリペイドギフト券」的な存在となり、通帳からの引落しではないタイプとなります。
ギフトカード式
ここでいうギフトカードはネット上でしか使えない、カード自体が無いネット上のカードとなります。(一部カード式もあり)何度でも利用できるのがプリペイド式のものもあります。家電量販店やコンビニエンスストアの店頭で販売されていたり、サイト上でカード決済して保有する形です。プリペイドカードタイプのギフトカードは、カードに現金をチャージすることで利用できます。誰かにプレゼントであげる場合は、希望の金額をチャージしたうえで贈れます。紙タイプと比べて丈夫なうえ、残高を使い切ってもチャージして何度も繰り返し利用できるのがメリットです。
カード型
実在するカードに入金して初めて使えるカード式です。スターバックスカードなどをイメージするとわかりやすいです。残高がなくなれば、追加でチャージができます。一部オートチャージができるカードもあって便利です。
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④ 非接触IC決済(電子マネー)
非接触IC決済は、おサイフケータイに対応した無線通信系技術のNFCやFelicaなどの専用リーダーに、利用端末をかざすだけで完了します。Suica(スイカ)やnanaco(ナナコ)が代表です。端末もカードタイプ・スマホアプリ・キーホルダー式など種類がたくさんあります。給油時に便利なキーホルダータイプの決済アイテムで、ガソリンスタンドだけでなく、コンビニでも決済できるようになったりと日々変化をしています。スマホで利用する場合、おサイフケータイ搭載のAndroidなら全種類対応できますが、iPhoneの場合は一部しか利用できないので不便です。
チャージ式(先入金)か、ポストぺイ式(後払い:事前にクレジットカード番号を登録して連携)かを選択できます。チャージ式(先入金)の場合はチャージ金額内で利用可能。チャージ方法もさまざまです。
ポストペイ式の場合、スマホにクレジットカードが入った状態になります。支払いは毎月のカード会社から請求され引落口座で支払いますです。カードや現金を持たなくても、スマホ1つで買い物をすることができます。銀行に行く手間や、手数料などが不要でスムーズな支払いが可能です。中にはオートチャージできるものもあり、残高不足を未然に防ぐことも可能。逆に言えば、いくら使ったか確認しておかないと、とんでもない請求額がくるリスクがあります。導入店舗も多く、利用者にとって簡単で便利なサービスです。
【メリット】
- 端末にかざすだけで決済が終わる
- クレジットカード登録で後払いの設定が可能なものもある
- キーホルダータイプは、車のキーと一緒にすると忘れない
- アプリ立ち上げ不要
(電源OFFでも決済可能) - サイン・暗証番号不要
- チャージ式は使い過ぎの心配がない
- チャージ式は未成年でもOK
- スマホ版ならカードの携帯不要で身軽
- 端末の種類が多い
【デメリット】
- スマホの機種に制限がある
- スマホ型以外は、紛失した場合ロック設定がないので不正使用される可能性がある
- 支払回数は一括のみ
- 利用上限がある
nanaco
楽天Edy
Suica
Apple pay
Google payなど
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⑤ QRコード決済(スマホ決済)
通信事業者・ITベンチャー、小売大手なども参入・拡大している現在主流のキャッシュレス決済の代表格がQRコード決済(スマホ決済)となります。
一番のメリットは、「スマホ1台で完結する」ことです。
QRコード決済の多くは、チャージ式(先入金)のシステムで入金額内での利用と、クレジットカードを連携することでポストぺイ式(後払い)の利用やオートチャージにも対応しています。カードや現金を持たなくても、スマホ1つで買い物をすることができます。
電子マネーをスマホで利用する場合、スマホの機種の制限がありますが、このタイプはアプリをインストールするだけなので広い範囲の機種で対応できます。
支払いは、レジで各アプリのQRコード(バーコード)を読み取ってもらう【ストアスキャン方式】か、自分でお店のQRコードを読み取り、金額を入力して支払う【ユーザースキャン方式】の2種類です。非接触通信をすることが出来ないスマホでも、コード式で決済することができます。
店舗側は、信用照会端末が不要で、印字されたQRコードを設置するだけで導入可能。導入コストがかからないので、クレジットカード決済や、FeliCaなどのIC決済の導入が難しい中小・個人経営店でも導入ハードルが低く、加盟店が拡大しています。
【メリット】
- 財布を持ち歩く必要がない
- 各アプリのポイントが貯まる
- スマホの機種を選ばない
- サイン・暗証番号不要
- チャージ式は使い過ぎの心配がない
- スマホ1台で完了
- 割り勘・送金機能あり
【デメリット】
- 金銭感覚を崩しかねない
- ロックシステムがないアプリもある
- ネット回線が必要
- 充電が必要
- 支払回数は一括のみ
- チャージ式は手間
- 利用上限がある
PayPay
au PAY
D払い
楽天ペイ
LINE Pay
Origami Payなど
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⑥ キャリア決済
キャリア決済とは、商品を購入する際、キャリアの通信料金と電子マネー決済した買い物分をまとめて支払うサービスです。携帯電話キャリアのID&パスワード認証を利用して携帯電話料金と合算させ商品の代金を支払いすることが可能です。各ケータイ会社の個別審査が必要となり、請求金額の延滞履歴などが関係すると利用できない場合があります。
【メリット】
- クレジットカードが無くても決済できる
- サイン・暗証番号不要
【デメリット】
- キャリアケータイが必要
- 上限金額が低い
- 支払回数は一括のみ
ドコモ払い
auかんたん決済
ソフトバンクまとめて支払い
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キャッシュレス決済を支払方法で分類

使うキャッシュレス決済の「実際のお金」の支払い方でも分類できます。
先払い(チャージ/プリペイド型)
後払い(ポストペイ型)
後払い(ポストペイ型)
支払いは、あとでクレジットカードや携帯料金と合算して引落しになるため、クレジットカードと同様な使い方が可能です。
【メリット】
- チャージ不要
- クレジットカードのポイントが貯まる
- 盗難・紛失の場合、補償を受けれる
【デメリット】
- 金銭感覚を崩しかねない
- 利用上限がある
プリペイド(前払い)
クレジットカードや銀行口座との紐づけや、店頭レジで事前に入金することで初めて支払いができるようになります。入金した合計額までが限度額となり、ポストペイ型の後払いのように使いすぎる心配がありません。万が一紛失した場合による不正使用も最低限に抑えられます。(クレジットカードや銀行口座の紐づけされた設定のままの場合リスクは除く)
逆に言えば、限度額を超えるお会計になった場合、不足分をその場でチャージするか他の支払い方法に変更するしかないので、混みあったコンビニなどでは他のお客さんの厳しい視線攻撃にあってしまう可能性があるかもしれません。事前に残高の確認をしなくてはいけない手間があります。
【メリット】
- 使いすぎの心配がない
【デメリット】
- 残高不足の心配
- チャージする手間
キャッシュレス決済をケータイ機種で分類

iPhoneなのかAndroidなのかで分類ができます。枝分かれし過ぎでややこしいのでガラケーは今回除外します。
両者同じスマホですが、中身の機能が少し違うために、中に入れれる決済システムも限定されます。というか、iPhoneが限定され気味?という感じではありますが、今はApple Payがあれば不便はないと思います。楽天Edyが使えないのが不便!くらいでしょうか。Androidの方は、ガラケー時代からの「おサイフケータイ」の歴史を継承しているので、支払いに関する機能は充実してます。電源OFFでも電子マネーが利用できるのは素晴らしい機能です。ただ、日本独自のツールがメインなので海外で使えないのが残念ではあります。世界基準で今後を検討するとなるとi PhoneでApple Payのほうがいいのかな?といったところです。
iPhone 専用=Apple Payメイン
【Apple Pay 搭載】これはAppleが開発した決済システムのことで、iPhoneやiPad、AppleWatchで利用可能です。iPhone7以降の端末で利用可能となりますので、それ以前のi phoneでは利用できません。Apple PayはAppleが独自に開発したシステムなので、AndroidなどのApple製品以外では使えません。Appleが世界中にサービスを展開しているので、世界各地でこのApple Payで支払いができます。Apple Payは世界で多く利用されているNFC Type-A/Bという規格に対応しているため、利用できる国が多いです。
【Suica、iD、QUICPayなど】
Andoroid専用=Google Payメイン
【おさいふケータイ搭載】おサイフケータイはガラケー時代から使われている決済サービスで、携帯電話やAndroidスマホに搭載されています。SONYが開発したFeliCaのICチップを使った非接触型の電子決済システムで、Type-F方式として正式に国際的に認められる規格になったのですが、現状では日本独自の決済システムという立ち位置です。FeliCaに対応した実店舗や自販機で支払いが可能です。サービスの始まりはApple Payよりも長いですが、日本独自のシステムなので世界的に見るとApple Payの方が主流ではあります。
【Suica、nanaco、楽天Edy、iD、QUICPayなど】
以上、キャッシュレス決済のカテゴリー分類をおおまかに図解してみました。これからキャッシュレス決済をつかってみたい人や、種類がありすぎてよくわからない人は、基礎知識として参考にしてみてください。ちょちょらいふでは、今後電子マネーをさらに詳しく説明していきますので、そちらも参考にしてみてください。

